Zama talk

2016年11月14日
「新用語で解説するマーケティング最前線」松田 久一 氏
 第1166回 マーケティング創造研究会
日 時 2016年11月09日(水)14:30~16:30
テーマ 新用語で解説するマーケティング最前線
講 師  株式会社 JMR生活総合研究所 代表取締役 松田 久一 氏


 最近は様々な情報技術革新によってマーケティングの世界もいろいろな変化や
進展が見られます。
 今回は、株式会社JMR生活総合研究所 代表取締役社長 松田久一氏を
お招きして、情報技術革新に伴って生み出されてきた最新のマーケティング語と
それが意味しているマーケティングの近未来についてご解説頂きました。


(主な内容)

 ◆AMAによるマーケティングの定義とマーケティングの本質

・販売概念とマーケティング概念の違い
・ST+4Pのマーケティングの意思決定
 

 ◆ITと顧客変化が生んだ新しいBUZZ


<顧客とのネット接点―Webなど>

01. コンテンツマーケティング(Content Marketing)
文字通り「コンテンツ」を主軸においたマーケティングを指す。
コンテンツがないとものは売れない時代になっている。
コンテンツとものは補完財のような関係になっている。
右と左の手袋同士みたいなものである。

02. キュレーションメディア(Curation Medea)
キュレーションメディアとは「ある特定の価値観にもとづいて情報を収集・発信する」
という定義が一般的なようである。ラテン語では「世話役」を意味する。
Webが顧客との新たな接点になっている。

03. グロ-スハッカー(Growth hacker)
ネットの世界のブランドマネージャー的存在である。サービスの成長を仕組化するため
の施策を行い、シリコンバレー発のビジネス用語である。データサイエンストと同じぐらい
人気のあるキャリアである。

04. バイラルメディア(Vairal Media)
SNSで拡散され、そこから流入を獲得することを目的として作られたメディアを指す。
海外では数年前から流行しはじめていたが、日本でも2014年頃より無数の
バイラルメディアが起ち上がり、一挙に注目が集まった。

05. カスタマージャーニー(customer journey)
顧客が自社と接点を持った時、どのような感情を抱き、どのような行動に出るのかを
推測し、体系立てたものを「カスタマージャーニー」と呼ぶ。
顧客の感情を推測しながら一連の行動を思い描くことを旅に例え、
「Customer(顧客)Journey(旅)」と名付けられた。

06. インフルエンサー(Influencer)
インターネット上で影響力を持ち、SNSのフォロワーが多く、自身が発信した情報が
拡散されやすいユーザーを「インフルエンサー」と呼ぶ。近年はタレントではなくても
強力な拡散性を持つインフルエンサーを起用したプロモーション手法が普及している。


<リアルとネットの相互利用-組合せ>

07. CRM(Customer relationship Management)顧客関係管理
顧客の情報をデータベース化して、更に購入履歴や問い合わせなどのすべてのやりとりも
一元管理し、企業が顧客と長期的な関係を築くためのマネジメント手法である。
データベース化してあれば、一度関わりのあったお客様に対しても過去の情報から履歴を
確認し、趣味や趣向、対応の仕方までわかるというもの。
利便性と満足度を高めることでお互いに良い関係を築いていける。

08. オムニチャネル(OmuniChannel)
オムニとはラテン語で「全て」、チャネルは「提供媒体」で、オムニチャネルとは実店舗、
ネットショップ、SNSなど、顧客とのあらゆる接点を全て統合させることを意味する。
以前に流行したマルチチャネルと意味合い的には似ているが、マルチチャネルは実店舗や
ネットショップなど複数のチャネルを利用していてもサービス内容は独立して存在している
のに対し、オムニチャネルは全ての顧客との接点になる場を連携させる。

09. O2O(Online to Offline)送客
オフライン(リアル)での購買行動につなげるためにオンライン上で訴求する施策を指し、
オムニチャネルの一つの手段である。

10. マーケティングオートメーション(Marketing Automation)
マーケティングを行う際に発生する作業を自動化すること。ツールとして「顧客リストの
詳細なセグメント」、「リードスコアリング」など、見込顧客を管理する際に発生する
データ解析などの手間のかかる作業を一手に引き受けてくれる。


<顧客接点の新技術>

11. iBeacon
iBeaconとは、iphoneやipadなどのiOS端末で「beacon」とよばれる特殊な電波を受信し、
数十cm~数十mという範囲(精度)で発信器の位置を確認できるサービスを指す。
iBeacon対応アプリをダウンロードしたユーザーに対し、さまざまなアクションを行うことが
可能である。

12. AR(Augmented Reality)拡張現実
現実世界をコンピューターにより拡張する技術で、実例としては透過型レンズがあり、
レンズを通じて映し出されたモノの情報を文字で表示するといったものである。

13. フィンテック(Fintech)
フィンテックとは、ファイナンス(Finance)とテクノロジー(Technology)の
2つの言葉を併せて作られた言葉。
身近なものでは、モバイル決済や電子マネー決済といったもので、
金融とITを融合させたサービスやソリューションのことである。

14. IoT(internet of Things)
インターネットに接続できるのはパソコンのみ、という状態から、
あらゆるモノがインターネットに接続可能になる状態を指す。
最近の技術の発達により実用に向けての動きが活発になっている。


<ビジネス生態の革新>

15. ビッグデータ(Big Data)
事業に役立つ知見を導出するために、従来のシステムでは処理できない量のデータのこと。
巨大なデータ量だけではなく、これまでとは比較にならない、その発生頻度とデータの
多様性が揃っていることが従来との違いである。膨大なデータを取り扱うための分散処理
システムなどの進歩と普及、分析技術がビッグデータを資産としてビジネス利用するために
重要となる。

16. AI(人口知能)
人工知能とは、人間のような思考能力や学習能力を人工的に作り出す技術を指し、
近年急速に研究が進 められている。 既に人工知能を搭載したアプリやサービスが
続々とリリースされている。

17.  ベイズテクノロジー (データサイエンス)
データから有益な情報を取り出すための有益な方法論。
現在では、多くのデータ分析の場で主流となっ ており、
迷惑メールフィルタや画像音声のノイズ除去などで使われている。

18. 市場プラットフォーム (Market Platform)
売手と買い手を結びつける共通土台の役割を果たす機能。
売手と買い手の間には「ネットワーク外部性」が働く。
パソコンのOSが、アプリケーションソフトとユーザーを結ぶ
典型的な「ソフトウェア プラットフォーム」であり、
ネットワーク外部性が働くので、市場支配力が高まり、独占的になる。
従って、プラットフォーマーは収益性が高い。
 




 最初にアメリカマーケティング協会の「マーケティングの定義」の紹介がありましたが、
松田講師のJMRのマーケティングの定義の方が大変わかりやすいように思いました。
“マーケティングとは、顧客の好意と購買を得るための企業間競争の技術(ノウハウ)と
哲学である。”


 また「ITと顧客変化が生んだ新しいBuzz」という項目タイトルも意味深である。


 まず一番目に取り上げられたのが「コンテンツマーケティング」である。
様々な情報技術革新によって、単に“マーケティングが変わる”とだけとらえるのではなく、
あらためて“マーケティングとは何か”を問い直し、情報技術を取り入れてゆくことが肝要
というのが松田講師の全体を通したメッセージだと思いました。

 そうした意味では、IOTの項目のところで、昔の酒屋や米屋は御用聞きを通してお客の
家庭の米びつやお酒の状況が分かっていたがIOTによって、そうしたことの復活も考えられる
という話もおもしろかった。


(マーケティング共創協会 座間 忠雄)


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